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ケープルヴィルのフォトグラファー若山和子のフランス滞在レポ 〜 パリ編 ④

ケープルヴィルのフォトグラファー若山和子のフランス滞在レポ 〜 パリ編 ④


【フランスにまた戻ってきました。
今年もまたカンヌ映画祭が始まります。
間もなく始まる映画祭では、今年の旬な情報を「フォトグラファー」としての視点でレポートしていきます!
が、その前に立ち寄ったパリ紀行をお届けします!】

蚤の市


短いパリでの滞在ですが、ちょうど週末に当たるので忙しくも頑張って
蚤の市に出かけました。

パリ市の南側に位置する、Porte de Vanves ポルト・ド・ヴァンヴの蚤の市が私は一番好きです。
パリの郊外の中でも、割と昔ながらの一軒家が残っている、のどかで割と環境の良い地区なので
売っているものもクリニャンクールのように大掛かりで高級品と言うわけでもなければ、
東側のような「どろぼう市」的でもなく、
写真館におあつらえ向きなものが見つかりやすいので重宝します。

そして、ここに行く時もちょっとコツがありまして、
一人で行かない。
蚤の市好きの、近くに住んでいるフランス人の友人クレールと一緒に行くと、
その通な感じが店主にウケて、いい感じに値引きしてもらえる、という特典つきになるのです。

友人とちょうど良い時間が過ごせて、
最近のいろいろなよもやま話に花を咲かせながら、
半分蚤の市を冷やかした感でいると
相手もなんか軽い気持ちで、掘り出し物を意外に安く譲ってくれたりするのです。
非常にフランス的な感覚です。

クレールと私も、学生時代からのお付き合いなので、かれこれ30年・・・(!)

今回は、特におめあてのものはなかったのですが、
写真館の、お宮参りやハーフバースデーの赤ちゃん撮影にちょうど良い素敵なもの、
というテーマを持って
蚤の市を巡りました。

蚤の市は、結局何が出てくるかわからないから、
あらかじめ決めるのも良いのですが、
手に取ったり触ったりしながら歩いているうちに、
ひらめいて、
ものすごく素敵な撮影アイディアが浮かんできます。

実は、今はグラッフィクデザイナーとして引っ張りだこのクレールも、アルルの国立写真学校を出ているので、
写真のアイディアには事欠かなくて、
二人でこうして蚤の市にいても、
昔撮影しながら騒いでいた時のことが彷彿されたりするのがまた楽しく感じられます。

「Amour」というタイトルの、楽譜を発見。
1ユーロですって!
赤ちゃんの撮影の時に、横に置いてあげたらかわいいですよね、
アムールって、愛っていう意味なのでぴったり!!

ものすごく素敵なティーカップがありました。
赤ちゃんのために、「お食い初め」的な意味で
フランスでは銀食器をプレゼントする風習があります。
小さなコップとミニスプーン。
その横に、こんな気の利いたティーカップを飾って赤ちゃんと一緒に撮影したら、さぞかしお洒落な感じになりますね。
男の子用には金と白の物を。
女の子には、ピンクの可愛らしい細かい柄のついたものを。

そうやって、ひとつづ、ケープルヴィルの撮影のために
撮影グッズをあつらえていきます。

そんな作業一つ一つがものすごい楽しみで、
すでに赤ちゃんのお宮参り撮影が待ち遠しい!

イチゴのタルト


たっぷり蚤の市で歩き回った後は、
家族全員が出迎えてくれてクレールのお家で手作りのランチをご馳走になりました。
パティシエ志望のコームくんが焼いてくれた生姜入りリュバルブと苺のタルトがものすごく美味でした。

イチゴのタルト

さて、次回はカンヌからお届けします!
楽しみにしていてくださいね。

by 若

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