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写真家によるヴェネチア・アートビエンナーレ レポ②



ベネチアの路地を歩いて、こんどは「Aresenaleアルセナーレ」会場の方へ向かいます。

こちらは、巨大倉庫を9つのテーマのパビリオンに分けて展示してあります。

まずは「共有」というテーマのパビリオン。

台湾のリー・ミンウェイのインスタレーション。

観客から預かった衣服を糸で縫い付けて、壁に糸でつながっている。

壁とテーブルを色とりどりの無数の糸が綺麗に結び、ひととアーティストの繋がりが示されています。

言いたいことが伝わりやすいし、綺麗です。


こちらは、日本のアーティストShimabuku「MacBookを研ぐ」。

これ、面白いんです!

MacBookを包丁のように研いでいるんですが、最後にりんごがでてきて、




見事に切れました(!!!)

「でももったいない・・・Mac・・・」とまずみんな思うでしょうね。

Macと包丁。その類似性と意外性。

面白かったです。



地球がテーマのパビリオンでは、日本のアーティストが3人も入っていました。

他のテーマのところには日本人が見当たらないのに、ここにばかり3人も集中しているのはなぜ?

日本、という国がその独特な地理的環境が、アーティストの作品にとくに影響しているということなのでしょうか。


*   *   *

それから、楽しかったのが、「シャーマン」がテーマのパビリオン。

70あまりのアーティストの作品が並ぶ巨大な会場をちょうど中程まですすんだところに、突然こんなものが現れます。

ちょうどちょっと疲れたなあ・・・と感じる頃。


この網テントの森みたいなものは・・・

そう、アーネスト・ネトの作品でした。


その巨大なテントのようなものの反対側に回ると、入り口があって、そこには
「靴をぬいで中にお入りください」とありました。

面倒なのでどうしようかな、とさんざん思いましたが、せっかくきたし・・・と思い切ってわたしも中へ入ることにしました。



おがくずの上をあるいて、クッションの上に座ると・・・
別世界が待ち受けていました。

外からみるのとなかから見るのでは、まるで印象が違います!!

耳を澄ませば、珍しい鳥の鳴き声も聴こえる。

アマゾンの原住民Huni Kuin から学んだ、自然と繋がるためのインスタレーション。
そのタイトルも、「A Sacred Place (聖なる場所)」。

母の母体のような、オーガニックな母体のなかで静かな気持ちになりました・・・

面白いものですね。

時には、アーティストの提案に身を委ねるのもいいものだと思いました。



最後にご紹介するのが、リリアナ・ポーターの「Man with axe(斧を持つ男)」。

最後のパビリオンのテーマが「時と永遠」。

分かります?この手前にいるのが斧を振りかざしている男なのですが、これは2センチくらいのミニチュア人間。

そして奥にあるのが実物の家具。

ミニチュア人間がたたき割ったんでしょうか?これ全て・・・

スケール感の使い方にメリハリがあって大変よかった。

*   *    *


前回ご紹介した①のレポのほうでは、ビデオ作品がとくに気になったのですが、
こちらの会場ではビデオ作品よりも、立体作品が面白かったです。

アートの多様性を、この会場のとてつもない広さ全部を活かして見せつけてくれました!!!

ご紹介できたのは、そのごくごく一部でしたが、

現代アートの楽しみがすこしでもみなさんに伝わってくれたら・・・とても嬉しいです。

わたしは写真家になりましたが、現代アートの学部をでていまして・・・いまでもアートに親しんでおります。

アート、面白いですよ!

凝り固まった頭を、ほぐしてくれます!



(by 若)


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